こんにちは、のはなです。
前回の記事で固定費削減の一歩を踏み出せましたか?今回は保険偏です。
結論から言うと、必要な保険は、掛捨ての生命保険・火災保険・自動車保険の3つです。
なぜこの3つだけなのか、その理由を解説していきます。
保険の見直しで重要なことは以下の4点です。
- 付き合いで入っている高額な保険は不要
- 不安だから保険に入るという考えは捨てる
- 日本の社会保障について知る
- 必要な保険は個々のライフスタイルや家族構成、現在の資産状況によって異なる
最近SNSでは安易に保険は不要!というワードが目立ちますが、保険に関しては特に個人差が大きいものです。
正しい知識を持って、自分で情報の取捨選択をしていきましょう。
正しい知識 -何のために保険に入るのか-
忘れてはいけないのは、保険はあくまで”保険”であるということ。
保険とは、少額を出し合って、ごくわずかな確率の中で不運が起きた人を助けてあげるというシステムです。
よく、付き合いで入っているからやめられないという方がいますが、身内や友人関係が保険ひとつで亀裂が入るのであれば、その関係は断ちましょう。厳しい言い方をすると、自分のピンチも自分で救えない人間が人の生活の世話をする余力はありません。
次に貯金のために入る(貯蓄型保険、学資保険)保険は原則不要です。
「貯蓄」「投資」「保険」は分けて考えるということが家計管理の原則です。
保険に加入する意味
そもそも皆さんが保険に加入する意味はなんでしょうか?
ほとんどの方は漠然とした”不安”から加入しているのではないでしょうか。
しかし、日本には”国民皆保険”の制度があります。実は最低限の備えはすでに社会保障の制度で守られているのです。
次に、ある程度のリスクには貯金で対応するのがベターです。
つまり保険は、社会保障と貯金でまかないきれない部分に必要ということになります。
そのため、保険金の支払いで貯金ができない人は本末転倒ということですね。
いわゆる保険貧乏ですね。
社会保障制度
日本国民は全員平等に医療保険に加入することが出来ます。
会社員 公務員 | 健康保険 |
自営業者 フリーランス | 国民健康保険 |
高齢者 | 後期高齢者医療制度 |
また、医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度の利用で窓口での支払いが大幅に減額されます。あらかじめ限度額認定証の発行手続きをしていれば、窓口での支払いは自己負担限度額のみとなります。限度額は収入によって5段階の区分に分けられ、階層により24,600円~140,100円の自己負担となります。(個室代など一部対象とならない支払い有)
そのため、例えば100万円程度の貯金があるのならば、急な医療費が払えない事態に陥るということは考えにくいのです。
会社員や公務員が加入している健康保険では、傷病手当金や出産手当金などの給付を受けることもできます。病気で長期間働けなくなった場合でも、条件を満たしていれば、おおよそ2か月後には給付金(大まかな金額で言うと平均月収の3分の2)を受けることが出来ます。更に傷病手当金は最大1年6ヶ月受給することが出来ます。
給付金が受給されるまでの生活をまかなえる貯蓄があれば最低限の生活はできるということですね。
先進医療保険とがん保険
先進医療とはまだ効果が完全に認められていない検証中の医療のことです。効果があると認められた治療方法は保険適応になっています。保険適応の治療をいろいろ試しても効果が得られなかった時の最終手段です。それが必要となる状況になる可能性はどれくらいあるでしょうか。
また、現代では日本人の2人に1人ががんになるといわれています。しかし、年齢別の割合は知っていますか?若い働き盛り20代・30代の間にがんになる確率はわずか0.1%。若いうちにがんになる可能性より、がんになったときに、高額療養費制度の利用とある程度の貯金でまかなえる可能性が高いのではないでしょうか。
ただし、若くして罹患するほど進行の早い病気であるため、長期に働けなくなる場合を考えて備えておくのも良いでしょう。また、現時点で全く貯金がないのであれば、ある程度の金額がたまるまでは加入しておくというのもひとつの手です。
生活防衛費
ここまでのはなしで、社会保障とある程度の貯金があれば大丈夫だと出てきましたね。
それでは”ある程度の貯金”とはどの程度を指すのでしょうか。
このある程度の貯金のことを”生活防衛費”といいます。
家計急変時に対応するための貯金です。
一般的には、
会社員や公務員の場合:生活費の半年~1年分
自営業者やフリーランス:生活費の1年~1年半分
を目安にすると良いとされています。
なぜ自営業者やフリーランスの方が多いかというと、前述した傷病手当金などの保障が無い場合が多いからです。
若いうちからこつこつ貯金、そして食事や運動で健康的な生活を心掛けることこそが最大の保険
ただし、現時点で若くないからとあきらめる必要はありません。やるべきことは同じです。現状を変えたいのであれば、気づいたその日から変えていく努力をしましょう!遅すぎるということはないですよ!
雇用保険の被保険者が受けられる手当・給付金
失業した場合…失業給付
再就職した場合…再就職手当、就業手当
資格取得のために学習する場合…教育訓練給付金
育児や介護のために休業した場合…育児・介護給付金
※いずれも条件に該当した場合
等が受けられます。
本当に必要な保険とは
いよいよ本題ですね。
筆者が考える必要な保険は前述したとおり以下の3つです。
- 生命保険 ※自分がいなくなった時に、生活に困る家族がいる場合
- 火災保険
- 自動車保険
- (就業不能保険 ※自営業者・フリーランスの場合は検討)
生命保険
家計を主として支えている(この人の収入が無ければ生活が成り立たない)人の死亡時に備えて加入する。
ただし、国民年金や厚生年金に加入している人が亡くなった場合、生計維持関係に合った遺族に”遺族年金”が支給されるため、あくまで遺族年金+αで保険を考える。
※国民年金加入者…遺族基礎年金のみ支給(自営業者・フリーランス等)
※厚生年金加入者…遺族基礎年金+遺族厚生年金が支給される。(会社員・公務員)
大黒柱が会社員なのかフリーランスなのかで必要な金額が変わりますね。
火災保険
年齢や生活環境に関係なく、火災の被害にに遭う確率は平等である。更に実際に火災の被害にあった場合の損失額は数千万~数億円と言われている。この損失額を賄う貯蓄をするのは困難。
自動車保険
地方に住む人にとっては特に生活するうえで必須となる自動車だが、事故の確立は極めて高い。物損、対人等被害状況によってかかる費用も異なるが、いずれにしても高額である。また人を死なせてしまった場合、数千万~数億円の損失額となる。この損失額を貯蓄でまかなうのは困難。
自転車に乗る場合も保険の加入はマスト!歩行中の高齢者や子どもに怪我をさせる可能性もある。また、こどもが自転車に乗る場合も保険の加入は必須。理由は自動車保険と同様である。
※就業不能保険
就業不能保険とは、けがや病気で働けなくなった際に毎月の給料のように給付金が受け取れる保険です。
なぜ、自営業者やフリーランスは検討すべきかというと、”障害厚生年金”の保障がないからです。
障害厚生年金とは、病気やけがで何らかの身体的・精神的障害を患い、生きているのに働けないという状態になったときに、受けられる保証のことです。
しかし、ここで注意点が2点あります。
・就労不能保険では、精神障害に対して、保障がないまたは一生涯の保障がない
・障害厚生年金受給者の中で最も多くの割合を占めるのは精神障がいである
この2点を考慮して考えた際に、保険料が割高であるため、自営業者やフリーランスの方はその点をふまえて自分に必要か否かを検討してください。
障害年金には、”障害基礎年金”と”障害厚生年金”の2種類があります。
また、受けられる保証については、生涯の等級(重さ)によって変わってきます。
自営業者やフリーランスの場合は、障害厚生年金は無く、障害基礎年金のみの保障となります。
そのため、自営業者やフリーランスの方はプラスαの保険を検討する余地があります。
まとめ
知識・貯蓄・健康的な生活こそが最大の保険!
社会保障について知らない人は多くいます。そしてほとんどの手当てや給付金は自分で申請しないともらえません。
つまり、している人は得をして、知らない人は損をするのです。
お金について本当に大切なことは、自分から進んで知ろうとしない限り誰も教えてくれません。
漠然とした不安だけでたくさんの保険に入るのをやめる
自分を守るための知識をつけましょう
生活防衛費を確保する
生活防衛費の確保で心にゆとりを持ちましょう
健康的な生活を心掛ける
食事・運動・睡眠はもちろんのこと
精神的な健康も守りましょう。
自分自身を守れるのは自分だけですよ。
これらのことを踏まえて、本当に自分に必要な保険は何か、見直してみてくださいね!
コメント